Texas Instruments away from the smartphone chip
米プロセッサメーカー Texas Instruments は、スマートフォンやタブレットに対してのプロセッサ(チップセット)開発、提供から離れて、自動車メーカー等の産業機器へシフトしていくと発表。サポートは継続していくが今後のロードマップには加えないとしています。
米ロイター通信が報じたニュースで、米 Texas Instruments (テキサスインスツルメンツ ) 社 (以下 TI と略) はより収益性の高い市場へシフトするため、スマートフォンやタブレット向け製品開発から撤退し、自動車メーカーのような産業用クライアント向けプロセッサへ注力していくとの方針を明らかにしました。
2012年9月25日に開催された投資家会議にて、スマートフォン向けプロセッサは Qualcomm (クアルコム) や Samsung (サムスン) の2社が市場を抑えている状態で、TI とのシェアに大きな差があるとしており、今後の収益性を考えスマートフォン等のモバイル端末向けプロセッサは投資するに値しないと判断したようです。
Amazon タブレット「Kindle Fire」等にも TI OMAP プロセッサが採用されていますが、現行品に関してはサポートをするため継続して提供していくと投資家に説明。但し、スマートフォンやタブレット向けの製品は今後ロードマップには加えないとしています。
TI のプロセッサは Android スマートフォンやタブレット等で利用され、多くのメーカーへ提供されていますが、アナリストの予測によると将来的にモバイル端末向け「OMAP」プロセッサの提供そのものが終了するのではないかと見ています。
衝撃的なニュースです。今後は Qualcomm と Samsung の2大メーカー体制になってしまうのでしょうか・・・。NVIDIA もいますが、最近 Tegra プロセッサのシェアが減っているような印象を受けます。他は市場開拓中の Intel がどこまで伸びるとかになるのかな?個人的には台湾プロセッサメーカー MediaTek なんかも気になります。
開発がどの辺までで終了となるのか不明ですが、2012年度中に発表されるとしていた同社の高性能モバイルプロセッサ「OMAP5」がどうなるのか教えて欲しいところですね。(過去 Tegra 3 との性能比較動画が TI 公式にアップされていましたが削除したようです・・・)
■ 追加情報 2012年9月28日
GSMArena が報じた情報によると、TI はスマートフォン向けプロセッサの開発は継続して行くとしており、モバイル端末向け高性能プロセッサ「OMAP5」を2013年上旬にリリースするとしています。ロイターの情報は様々なアナリスト情報を引用し、スマートフォンやタブレット向けプロセッサからの撤退を示唆する内容になっていますが、TI はこれを否定したとの事。GSMArena が TI に連絡をとって確認したとしています。今後もモバイル端末向けの「OMAP」は提供されていくということでしょうか?新しい情報が入りましたら随時更新してまいります。
Texas Instruments eyes shift away from wireless – REUTERS
http://www.reuters.com/
TIの見切りはやいですね。だからこそこんなに長く生き延びてきたのかな。
従業員がスピンアウトして作ったサイリックスはもう覚えている人も少ないのでは
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20:23
うーん、TIのSoCは専用回路によるハードウェア支援機能の豊富さが売りだったんですけどねぇ。
汎用CPUで処理するより専用回路の方が電力効率いいから、OMAP5にも期待していたのですが・・・残念です。