Qualcomm Snapdragon S4 Pro APQ8064

Qualcomm は2012年7月16日基調講演を開催し、Krait クアッドコアプロセッサ Snapdragon S4 Pro APQ8064 CPU, Adreno 320 GPU を搭載した Android タブレット作動デモンストレーションを公開。

プロセッサメーカー大手 Qualcomm 社、モバイル端末向けプロセッサ Snapdragon S4 シリーズ上位モデル「APQ8064」のデモンストレーションを公開。同プロセッサを搭載した Android 4.0 開発用タブレットを使用してのデモを行いました。

「APQ8064」は Snapdragon S4 シリーズでは4種類のカテゴリーに分けられたうちの「Pro」シリーズに該当。Cクアッドコアプロセッサ、4コアでの最大作動値は 1.5GHz で、1コアのみでの最大作動は 1.7GHz。搭載される GPU は Adreno 320 となっております。

■ S4 Prime
最上位モデル、スマートテレビ等の高解像度、映像処理が必要な大型デジタル機器向けのプロセッサ。28nm クアッドコアプロセッサ Krait MPQ8064 最大 1.7GHz （GPU Adreno 320) が該当するカテゴリーとなります。Adreno 320 は2012年5月時点で最上位のGPUです。

■ S4 Pro
上位モデル、高解像度なパソコンやタブレット向けのプロセッサで、S4 Prime にも該当する MPQ8064 の他、28nm デュアルコアプロセッサ MSM8960T(MSM8960 Pro) 最大 1.7GHz (GPU Adreno 320) などが該当するそうです。

■ S4 Plus
高性能モデル、ハイスペックスマートフォンやタブレット向け、2012年モデルのハイスペックモバイル端末に搭載されているデュアルコアプロセッサ 最大 1.7GHz 駆動 APQ8060A / APQ8030 / MSM8960 / MSM8660A / MSM8260A / MSM8930 / MSM8630 / MSM8230 / MSM8627 / MSM 8227 がこのカテゴリーに該当します。

■ S4 Play
エントリーモデル向け、ロースペック端末向けプロセッサ MSM8625 や MSM8225 等がこのカテゴリーに該当します。どちらもデュアルコア 1GHz 駆動、GPU には Adreno 203 が採用されています。この他にシングルコアの低スペックモデルが「Play」の扱いになるようです。

「APQ8064」と既存プロセッサの性能比較的な資料はだされませんでしたが、CPU 性能に関しては素晴らしいパフォーマンスだが GPU 性能に関して Adreno 320 は DirectX 9_3 までの対応となっており NVIDIA Geforce に比べて遅れを取っているとしています。

クアッドコアプロセッサ「APQ8064」が搭載された Android 端末は2012年7月時点でまだ発売されていませんが、既にベンチマークやリーク情報にて複数のメーカーから端末が確認されています。2012年後半からハイスペックスマートフォンやタブレットに搭載され登場してくる見通しです。

尚、Snapdragon S4 プロセッサの供給不足に関しては韓国サムスン (Samsung) とのファウンドリー（受注生産）により解消する予定ですが、暫くは不足気味になりそうです。クアルコムはスナップドラゴンのラインアップを下半期にはクアッドコアまで拡大し、多機能携帯電話（スマートフォン）に続きモバイル PC と家電市場も狙う戦略です。

Krait は、Cotex-A15 と同じクラスのマイクロアーキテクチャを使用しており。 Qualcomm は A15 クラスの性能をターゲットに設計を行ったとしています。

Qualcomm Shows Off APQ8064: Quad-core Krait and Adreno 320 – AnandTech
http://www.anandtech.com/